所変わって、警視庁時空警察部第一課 シェイクスピアの役者のような芝居をしている部長。名前を市村正親という。年齢不明の男である。荘厳な音楽を音楽隊が奏でて、美人の部下を相手役に市村は最高の演技に酔いしている。太閤秀吉最後の名場面である。
部長「露と落ち 露と消えにし 我が身かな、浪速のことも 夢のまた夢。ガク。秀頼のことを、くれぐれも。くれぐれも」
二人「・・・・・」
部長をよいしょするお付の二人が拍手をすると、大物舞台役者のように、むくりと起きて手を振り、頭を四方に下げる。
聖人「姫野先生、なんですかこれは」
姫野「・・・趣味の芝居。今日は、秀吉の最後。」
聖人「いつも、このようなことを?」
姫野「慣れてね。次はたぶん」
市村「みな、ありがとう。さがれ。水野君、明日は熱海殺人事件にしよう。おほん、時空警察部長の市川である。姫野美琴の父親である。」
姫野「知っているわ!待たせないで。」
市村「うむ。よろしい。そのツッコミこそ、わが娘美琴らしい。」
姫野「80階までなんて時間かかりすぎ。この未来で3分もかかるなんて」
出動時間を短縮しようと1分の上下移動を提案したが、ほれあのとおり、げろをはいている。
総務部と科捜研が実験をしているようだ。
聖人「事件の経緯を説明して下さい。」
市村「歴史家が最近話題にする「明治維新の歴史かきかえ」だ。
姫野「はあ。また秘密結社系の陰謀ですか。坂本龍馬が英国のスパイとか、伊藤博文は英国の手下だったとか。だいたいねえ。当人になって考えれば済む話でしょ。欧米列強に対抗するときに、多少の関係性はあるのは当然で・・・
市村「美琴。」
姫野「ちょっと、急に下の名前で呼ばないでくれる?血繋がってないんだから。」
市村「さっきも読んだけどな。」
聖人「気がつかなかった・」
姫野「うそ。」
市村「これが日本史の教科書だ。やられたよ。」
聖人「えええええ?姫野さん。これ。」
なんと、西郷隆盛が、西田敏行に。伊藤博文が、伊東四朗になっている。
いや、かれらは故人だ。ドラマなどで演じた俳優さんに似た時空犯罪者がなりすましているのだ。
聖人「信じられない。」
市村「ならば、これだ。国家図書館の資料だよ。」
聖人「薩長土肥ではなく、関関同立が幕府を倒して明治維新を実現。憲法発布の原本、議会記録、大阪証人への借金契約書まで、改ざんしている。バカバカしいにも程がある。」
市村「そのバカバカしいレベルの低い時空犯罪が、明治の事実と、本物とその子孫の存在を消してしまっているのだ。
聖人「許せんな。。。」

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