文豪夏目漱石、現代人に長く“千円札の人“として親しまれた漱石のイメージはどんなものだろう。柔和なインテリ、上品で緻密な文体、天然素材の魅力にあふれた個性的な主人公たち。
しかし、素顔の夏目漱石は、江戸っ子気質の癇癪もちであった。教師職も、イギリス留学も、肌に合わずストレスで、胃潰瘍が持病であった。後年にこそ、則天去私の境地に達観したものの、漱石の人生は案外、破天荒なのである。
我輩は猫である。名前はまだない。この猫のナレーションによって、漱石の家庭、ぼっちゃん、こころ、などの文学作品の誕生秘話、木曜会、イギリス留学、正岡子規との友情関係など、素顔の夏目漱石をユーモラスに描く。
☆登場人物
夏目漱石 主人公
夏目鏡子 漱石の妻
我輩 漱石の猫。小説誕生記念に、政宗という名前になる。
正岡子規 漱石の親友
坊ちゃん 漱石の小説のキャラクター
緑川 アサシ新聞編集者
イギリス人たち
クロ 近所で一番強いおす猫 がってん型の車屋の飼い猫
夏目家の子供たち 5女2男
赤シャツ 坊ちゃんの登場人物 陰湿な教頭 (緑川 二役)
山嵐 正義感の強い性格で生徒に人望がある。名字は堀田。友人
うらなり お人よしで消極的。延岡に転属。名字は古賀。(正岡 二役)
松山高校 生徒たち 坊ちゃんに嫌がらせをする。「ぞなもし」族
マドンナ うらなりの婚約者だった令嬢。(鏡子のニ役)
モサダ 架空人物。赤シャツと談合するやから。
木曜会 内田百閒、芥川龍之介、寺田寅彦
「我輩も猫である。」 漱石と愉快な面々 著作使用権
¥10,000価格